中国広州遠征記 ～その0 旅のいきさつ～
黄色と白の衣装を身にまとった5人がステージ上でキラキラと踊る。
後ろには巨大なビジョン。
場所は渋谷SPACE ODD。
200人ほどのファンが会場を埋め尽くす。
Shine Fine Movementのラストライブだ。
今までを振り返る映像が流れた後、光クレッシェンドの衣装を身にまとった彼女たちが現れ、ルミナスを歌う。
「あ、あのときと同じだ。」
一瞬にして僕は、中国広州へと移動する。
彼女たちを知らない、もしくは前日に知ったばかりのたくさんの中国人が、彼女たちに向けてコールを送る。
あのとき、僕は熱狂と歓喜のなかにいた。
奇跡のなかにいた。
あれは忘れられない出来事だ。
おそらくずっと忘れられないと思う。
ーーあなたの光受けて 輝くわたしはDreamer
背中を押す光は しだいに未来を照らす
あなたはルミナス いつまでも共に ――
0. プロローグ
0.1. どうして遠征することになったの？
Shine Fine Movementは2017年9月に結成された日本コロムビアのアイドルグループ。
僕はそのShine Fine Movementに通っていた。
特に2017年の10月末から2018年7月までは、週末ほぼ全てのイベントに足を運ぶほど彼女たちに熱中し、その後も月1ペースで彼女たちのライブを見に行っていた。
1stシングルのリリースイベントが終わり、2018年の春を迎えようとしていた頃、ライブ後、プロデューサーからパスポートを取っておいたほうがいいというアナウンスがあり、ざわざわしていると、結成半年ながら中国遠征が決まってしまった。
その頃の僕は、週末のライブは決まったら考える余地なく行くことにしていたから、例にもれず中国も発表の段階でほぼ行くことを決めてしまった。
結局オタクで行くのは5人。
その中の1人となってしまった。
0.2. 広州ってどこ？どんなとこ？
広州は中国の都市で、北京、上海に次ぐ第3の都市である。
人口は1270万の大都市で、華南地域広東省にあり、香港から北へ130キロの場所にある。
香港や上海に比べ、日本人はあまり行かない都市なので、LCCは出ておらず、JALやANAで飛ぶことになる。
日本からは4時間半ほど。
広州と香港の位置関係はこんな感じ。
香港から北へ向かったやや内陸部にある。
広東省というだけあり、料理は広東料理。食は広州にありと言われるほど、広東料理がおいしいところ（らしい）。
0.3. 旅の日程
旅の日程は4泊5日のこんな感じ。
2018/4/28(土) 移動
17：55 成田発
21：45 広州着
2018/4/29(日) Groupy Idol Festival May 2018 in広州（18th FFACG）中国広州国際採購中心
11：30 前物販
13：30 メインステージ出演
15：30 物販特典会
2018/4/30(月) ライブ＆ファンミーティング 中国Mao Live House
14：00 ライブ一部
17：30 ファンミーティング
19：30 ライブ二部
2018/5/1(火) ファンミーティング
15：30 入園
19：00 解散
2018/5/2(水) 移動
14：15 広州発
19：45 羽田着
おおまかにこんな感じで、HP上もざっくりとしか書かれていない。
HP上から予約はしたものの、返答はなし。
その辺を、プロデューサーさんに聞くも、こちらもよく把握していないとのこと。
かなりの不安要素だったが、航空券とホテルは確保。
2回目の海外旅行なんだけど、初めての海外が中学生の頃。
20数年ぶりの海外で、しかも自分でいろいろ準備するのは初めて。
不安しかなかったが、同行してくれるYさんに航空券やらホテルを準備してもらって、無事準備は完了。
わくわくよりも不安のほうがかなり大きかった。
地球の歩き方を元に、スーツケースをはじめいろんなものを準備。
準備だけでかなりの出費。
そして、加えて書くと、遠征の直前に推しているコの生誕があったり、宮城への遠征があったりとずっとバタバタしていて、準備の時間すらロクに取れなかった…
そんななか、仕事から帰ったあと準備したりして、なんとか旅への準備を整える。
いよいよ出発なのだ。
その１へつづく。
